雇われて働く人のための社会保険:雇用保険と労災保険

講師役おかね
にわとり
にわとり

よく考えると、雇われて働く中にもリスクがいっぱいだよね

以前、休日窓口の応対中に震度6強の地震が来たことがあるよ
(実話です)
あの時はケガが無くてよかったな

うさぎ
うさぎ

それは大変だったね
仕事中や通勤中の事故などによる病気やケガは「労働災害」といって、社会保険のカバー範囲に含まれるよ

うさぎ
うさぎ

それから、社会保険には失業した人の助けにもなるよ
失業に備える「雇用保険」の保険料を、にわとりも毎月納めているのよ

雇われてはたらく人のリスクをカバーする労働保険

2020年12月分の総務省統計局 労働力調査によると、働く人のうち約90パーセントが企業や団体に雇われている労働者です。
ここには会社員、団体職員、派遣社員、パート・アルバイトが含まれます。

雇われて働く人は、仕事によって価値を作りだして、給料の中から税金を納め、日本を支えている人たちと言えます。
その一方で立場が弱く、自分の判断で仕事におけるリスクを避けることができません。

例えば、最近は在宅勤務も広がりつつありますが、医療や介護、建設業など 現場に行かなければ仕事にならない業種もたくさんありますよね。

また、組織のために危険をおかして仕事をしなければならないこともあるでしょう。

それから、自分は一所懸命働いていたとしても、ある日突然会社が倒産したり、さまざまな事情で退職せざるを得ないこともあるはず。

このような「雇われて働く人のリスク」をカバーする公的な制度があります。
それが、社会保険の中の「労働者災害補償保険(労災保険)」と「雇用保険」です。
「労災保険」と「雇用保険」をあわせて「労働保険」と呼ぶこともあります。

労働者災害補償保険(労災保険):仕事中の事故のリスクに

労災保険の対象

労災の対象となりうる場面は、以下の2通りです。

  • 仕事をする上で:業務災害
  • もしくは家と職場の往復の途中で:通勤災害

また、労災の給付内容としては、以下のようなものがあります

  • ケガや病気に関して:療養そのもの(労災病院などでの診察や投薬)、もしくは療養にかかった費用
  • 仕事を休み、賃金がもらえない場合:賃金相当額の一部を代わりに支給
  • 障害が残った場合:一時金または年金
  • 死亡した場合:遺された家族へ 一時金または年金

ケガや病気の治療だけでなく、その後回復しなかった場合も広くカバーしてくれるんですね。

労災認定とは

しかし、労災は無条件で適用される訳ではありません。
厚生労働省の関係機関である「労働基準監督署」に届け出て、認定を受ける必要があります。
間違いなく業務を原因とした労働災害かどうか確認されるのですね。

労災認定のための手続きは勤め先がしてくれることもあるそうです。
スムーズな手続きのために、事故に遭ったらすぐ、勤務先に報告や相談をしましょう。

(「過労死を労災として認定」というニュースをたまに見聞きするかもしれません。
しかし実際には、仕事が原因で亡くなったことを証明するのはかなり大変なことのようです)

労災保険料って誰が負担しているの?

人を一人でも雇っている事業所は、原則として労災保険に加入しなければなりません。
そして、労災保険の保険料はすべて雇い主が負担することになっています。

だから、あなたの給与明細から「労災保険料」が引かれていなくても、ちゃんと労災保険の対象にはなっているハズです。
心配な方は勤め先に確認してみましょう。

雇用保険(失業保険):失業のリスクに

再び働くまでの失業者給付

雇用保険は、雇われて働いていた人が退職したときなどに、生活を支えたり再就職を助ける制度です。

あなたは勤め先を辞めたあと、ハローワークに通いながら失業保険のおかねを受け取ったことはありませんか?
実はこの 一般的に「失業保険」と呼ばれるおかねも雇用保険の給付のひとつなんです。
正式には「基本手当(失業者給付)」といいます。

いわゆる「失業保険」の給付内容は、退職理由や働いていた期間、年齢などによって変わります。
また、障害者は「就職困難者」として、給付のための条件がゆるくなったり給付日数が長くなるというサポートがあります
障害を持つと長く安定して働くのが難しいので、この制度はありがたいですね。

再就職をうながす仕組み

雇用保険には他にも、誰もが仕事で活躍するように背中を押す仕組みがあります。

  • 再就職のお祝い金のような制度(就職促進給付)
  • 決められた講座を修了したらもらえる補助金(教育訓練給付)

これらの仕組みを上手に利用して、キャリアを作っていきたいですね。

雇用保険料を負担しているのは?

雇用保険料は「雇われて働いている人」と、その人の「雇い主」が毎月負担しています。
労働者は勤めているうちに保険料を払い、失業したらお世話になるという仕組みです。

まとめ

この記事では「労災保険」と「雇用保険」をご紹介しました。
立場の弱い労働者を守るための制度です。
必要な場面で条件を満たしたら、堂々と利用しましょう。