結婚して扶養に入ることで 得るものと失うもの

花嫁と花婿おかね

サラリーマンや公務員と結婚した主婦/主夫は、一定の条件を満たして社会保険の扶養に入ることで家計の負担を大幅に軽くできます。
しかし、扶養に入るためには養われる側の収入などに制限があるため、これが「壁」となって生き方の選択肢が狭くなるリスクも見逃せません。

この記事では、結婚し扶養に入ることで得るものと失うものを思いつくまま挙げていきます。
これを読んだあなたが結婚後の生き方を考えるヒントになればうれしく思います。

サラリーマン家庭には「社会保険の扶養」制度がある

サラリーマンなど雇われて働く人が結婚し、妻や夫に稼ぐ能力があまりない場合、届け出て認められることで社会保険の被扶養者(ひふようしゃ:養われる人)となる制度があります。
社会保険の扶養に入ると、追加の負担なしで大黒柱である夫や妻の加入する健康保険の恩恵を受けられます。
また、年金に関しては、特別な制度によって「国民年金の第3号被保険者となり、こちらも年金保険料を負担することなく老後の年金や障害年金の給付を受けることができます

扶養で社会保険料の負担が軽くなり家計の自由が増える

こういった社会保険の扶養という制度は、夫婦のうち一人は稼ぎ もう一人は家事や子育てを担うといった「役割分担による家庭の維持」に役立ちます。
また、転勤族の家庭であれば、転勤についていく側は職につくのが難しいため、働かずに扶養に入るというケースもあるでしょう。
さらに、障害や病気のために働けない妻や夫を扶養家族として支える家庭もたくさんあります。
もし「扶養に入る」という選択肢がなければ、たとえ無収入でも場合によっては月に2万円以上の社会保険料を支払わなければなりません。
社会保険の扶養制度によって助かる家庭が存在することは確かです。

扶養に入ると働き方や生き方の自由が狭まる

しかし、扶養に入り続けるためには養われる側の勤務時間や収入金額に制限があります

アルバイトをしながら扶養に入ることも可能ですが、「週の時間がおおむね30時間以上」であったり「従業員数501人以上の企業に所属し賃金の月額が8.8万円以上」であったりすると、自身でアルバイト先の社会保険に加入する義務が生じ、その時点で扶養から外れてしまいます。

養われる人が勤め先の社会保険に加入していない場合でも、年収がおおむね130万円を超えると扶養から外れてしまいます。
例えば主婦・主夫がフリーランスで「130万の壁」を超えた場合は、自分で「国民年金」や「国民健康保険」の保険料を全額負担することになるのです。

このように「扶養の範囲内で働く」場合には年収や働ける時間が限られてしまい、いざという時にすぐ自立できるような資産をつくったりスキルを伸ばすのが困難な現状があります。

負担の軽さと人生の可能性 どちらを選ぶかはあなた次第

体力的・経済的な負担の軽さを選ぶか。それとも、バリバリ働きキャリアアップを目指すか。
結婚後にアルバイトやパートで働く人や新たにフリーランスで働き始めたばかりの人にとって、扶養に入るかどうかは頭を悩ます問題です。
もし「扶養を抜けるぞ!」と決意しても、特別なスキルやお客さんがなければすぐには収入が増えず、逆に社会保険料の分だけ手取り金額が減る可能性さえあります。

しかし、たとえ結婚していても、あなたの人生はあなた自身のものです。
あなたの価値観で生き方や働き方を選んでください。
ゆとりを確保し家族が心身ともに健康でいられることはとても尊いことで、そのために扶養に入る必要があるのなら、堂々と入ればいいんです。
家庭とあなた自身のキャリアのどちらも譲れないのであれば、頑張って両立させればいいんです。
そして、もし現在の制度に不満があるのなら、選挙で投票や立候補をして変えていけばいいんです!

社会保険の扶養制度、上手に使って あなたと家族の幸せをデザインしていきましょう!